呼吸している、えらい(気分変調症日記)

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長命。短命。

こんにちは。
1か月半くらい前に「昼夜逆転が治った!」って喜んでたくせに、最近また目が覚めると午後です。


年が明けてすぐだったと思う、椅子を買う!と家具屋に出かけた親が、珪藻土マットを買って帰って来た。
珪藻土マットが話題になって流行ったのって、2、3年前な気がする。新しもの好きの友人(金持ち)が喜々として絶賛レビューをツイートしていた記憶がぼんやりある。
そのときは見向きもしなかった、流行りものに流されにくい、珪藻土マットという言葉を知っていたことすらちょっと意外、というレベルのうちの親が、大掃除したての脱衣所に珪藻土マットを設置した。

次の日。
私は朝から用事があり、休日にしては珍しく早起きをした。結果、休日朝の優雅な長風呂を楽しんでいる最中だった父と軽くもめた。
そのときはまだ、珪藻土マットくんはつるんとした完全体で脱衣所に鎮座していた。
数分後、父が風呂から出てきた。さぞかし文句を言われるだろうと思って身構えていたら、なんだかしおらしい。どちらかというと自分の非を認めたがらないタイプの父は、逆にちょっと申し訳ないと思うことがあるとめちゃくちゃ分かりやすくそれが表に出る。そして痩せているとは形容できない体系をしている。

「割れてしまった…」

わずか1日の命であった。

「でも、これ以上割れることはないと思う」

次の日、私が風呂に入ろうとすると、珪藻土マットは3つに分裂していた。

現時点で、珪藻土マットの分裂は止まっている。3つに分裂した状態で、何事もなかったかのように一家の足裏の水分を吸収し続けてくれている。正直割れた部分で足を切る危険性が0ではない気がするので、絶対的に好ましくない使い方だと思う。でも誰も何も言わない。

服は家族の中でぐるぐる回っているし、バイト用の服や靴下は中学生のとき着ていた物。
スマートフォンは買った時点で数世代前のやつを何年も使ってる。パソコンもしかり。
スキーグッズはほとんどお古。
話題の新品珪藻土マットは1日で死亡。死んだ状態のまま長く愛されそう。

良くも悪くもなにかが深く染み付いてしまっている。
この先この家を出たら、私から謎の液体が出て、新しい家や家族に同じ染みを作るのだろうか。
それとも、新しい染みが付くのだろうか。

最近珍しくおしゃれな指輪を買った。
「なるべくつけっぱなしにして頂くと、使用感がでてより味わい深くなります」
と言われたので、つけっぱなしにして寝たら、寝ている間に外れて消えた。
3日の命だった。